＜７歳の誕生日に・・・＞  あなたを初めてこの手に抱いたのは 生まれて57日目の午後だった。 だから 普通の子どもの５７倍ゆっくりと 時間をかけて あなたの成長を見守ろうと思う。 そう思えるのに随分かかっちゃった。 あの日から７年。 生きててくれてありがとう。 私たちを選んでくれてありがとう。 私たちは、あなたからたくさんのことを 教わった。 これからも、ずっと一緒にゆっくりと 生きていこうね。 こうくん、７歳のお誕生日 おめでとう (2003.2.3) ＜８歳の誕生日に・・・・＞  あの日から８年 あの日は過去になった こうくんは自分で生きている あるいている わらっている おこっている 生きていること ただそれだけで本当にありがたいと思っていた そんな感謝の気持ちが これから生きていく事への 希望と期待にかわっていく 何て贅沢なことだろう あなたの未来は キラキラと輝く きっと、そうなる こうくん ８歳、おめでとう （２００４．２．３） ＜来し方行く末を思ふ＞ ９歳の誕生日に・・・・  あの日から９年 一人で歩くあなたの後ろ姿を こんな穏やかに見つめることができる日が来るなんて 思ってもいなかった あなたの行く先にはあなた自身の未来がある。 あなたはあなたの自分の足で 歩いていくんだね。 こうくん、９歳おめでとう。  砂浜に残ったこうくんの足跡♪ （２００５．２．３） ＜がんばらないけどあきらめない＞ １０歳の誕生日に・・  あの日から もう １０年 絶対無理だと思っていたことが 出来るようになる そんな日は一生こないと思っていたのに やってくる お母さんは 自分が傷つきたくないから 無理矢理あきらめたフリをしていたんだね ♪がんばらない けど あきらめない♪ そう歌って諭してくれた 丹下さん ありがとう あきらめずに 見守ってくれた家族、地域の方達、先生方、支援者の方達 ありがとう こうくんが 幸せな１０歳を迎えることができたのは みなさんのおかげです こうくん １０歳 おめでとう これからだねぇo(*^ー ^*)oにこっ♪ （２００６．２．３） ＜あなたの思いを知りたい＞ １１才の誕生日に・・・  あの日から、もう１１年 生きててくれたことに感謝した 私たちを選んでくれてありがとうと心から思った 一人で歩くあなたの後ろ姿を見て あなたが いつの日か 私から離れていく事を感じた その日が来たとき あなたは何を思い 何を望むのか 物言わぬあなたの 思いを 願いを 知りたい こうくん１１歳おめでとう (2007.2.3) ＜こうくんの歩く道＞ １２才の誕生日に・・・  毎年巡り来るこの日に あの、こうくんを乗せた救急車の音がリフレインする １２年前 ＮＩＣＵに運ばれたこうくんの体には まるでスパゲティみたいに たくさんのチューブがくっついていた 人差し指が楊枝棒とおんなじくらいの太さだった 呼吸が時々止まっちゃって ピピピピピ ってなるのが、すごく怖かった ホントにおっきくなったなぁ・・・ 母は往生際が悪いから いっぱい覚悟をしておかなきゃいけない あなたが あなたの道を歩いていくのを ちゃんと見守れるように こうくん １２才、おめでとう (2008.2.3) ＜わかるってスゴイ！＞ １３才の誕生日に・・・  母は 何もわかっていなかったね あなたが わかれば律儀（りちぎ）に頑張ることを 健気（けなげ）に伝えようとすることを こうくん 母は ようやくわかったよ あなたは 好きな物がたくさんある 出来ることだっていっぱいある 伝える術ももっている そう・・ そうなんだね あなたは 歩いていけるんだね
こうくん
１３才、おめでとう (2009.2.3) ＜１４才のキミへ・・・＞  あの日 救急車で遠くの病院に運ばれていったキミは １２００ｇしかない 手のひらサイズの赤ちゃんだった たった２８週で産まれて 「まとも」に育つはずはないと 母は一人残された病院で泣いた あれから１４年 キミは 自閉症児として とっても順調に「まとも」に育った りっぱな１４才になった こうくん、１４才おめでとう （H22.2.3) |
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